当社のDXへの取り組みについて
当社は「第12次中期経営計画(2024~2026年度)におけるトップ戦略を実現するためDXの取組を更に強化・推進いたします。
1.トップ・コミットメント
当社は「第10次通期経営計画(2018~2020年度)」にて、25年後の創立90周年における「我が社のありたい姿」、「ビジネスモデル」、「戦略的なゴール」を定義しました。
・25年後の我が社のありたい姿
わが社はエネルギーを扱う全ての場所に人と社会をつなぐプロフェッショナル
としてサステイナブルで明るい未来を提供している。
・25年後のビジネスモデル
・戦略的なゴール(25年後)
成功の柱
1.技術 ・・・ 未来のためのイノベーション
2.事業形態 ・・・ プロフェッショナルなソリューション
3.企業風土 ・・・ ハイレベルなダイバーシティ
4.協働 ・・・ 共に成⾧するパートナー
従来からの中期経営計画策定方法であるフォアキャスト(現在を起点として未来を予測)ではなく、上記25年後での当社の姿からバックキャスト(目標とする未来を描き、その未来を起点として逆算する)することで10次中期経営計画を策定しました。
「10次中期経営計画」では経営方針を「トータル・システム・ソリューションのBETSUKAWA」とし、「自分の「やる気」に火をつけろ 掲 環境 性能 品質 納期 生産能力等 企業 本質価値 磨 加新規事業が業務改革・人材育成において、新しい取り組みを展開・外部に発信し、さらに雇用・調達・販売全方位のグローバル対応を推進することにより、「BETSUKAWAのリブランディング」を推進、4事業(配制・システム・フ鉄道) 成⾧ 客様目線 確立 ワンストップ・トータル・ソリューションの実現」を目指しました。
2.DX戦略
2024年度から始まった「第12次中期経営計画(2024~2026年度)」では経営基本方針を「『脱炭素』を目指し『地球』と『別川』の未来を創る」、スローガンを「さあ、みんなで未来を創ろう。」とするとともに、トップ戦略の一つに「DXを加速させ、徹底的な業務効率化を実現する」として「DX」を明確に掲げ、更なるDX推進に取り組みます。
① DXによる生産性・品質向上
2017年からスタートした「スマートファクトリー実現プロジェクト」にて工場のAI・IoT化を進めており、生産性及び品質向上を実現しています。今年度からは工場だけではなく、本社全体の様々な業務効率化をAI・IoT・RPA等活用し、労働生産性の向上を実現します。
② DXによる新たな付加価値の提供
自社工場のAI・IoT化で得た知見や、社会的課題に対する産学連携による研究開発を通じて、お客様の課題を解決します。
3.社内体制・環境整備
2017年からスタートした「スマートファクトリー実現プロジェクト」にて社内のDXを推進するとともに、社会的課題に対する将来のビジネスチャンスに対して2019年度から発足した「企画開発室」にてAI・IoT等の開発を行 い、新しい顧客価値を創造しています。また2022年度には製造・調達部門にDX化担当者を配置。製造は工場及び設計も含めた生産性向上を、調達は社内だけではなく、サプライチェーン全体を含めた調達能力・効率の向上を図りました。
2023年度には設計部門にもDX推進担当を配置、更に経営企画室内に「DX推進チーム」を新設して全社的に横断したDX推進活動を牽引・支援しています。また「DX推進チーム」では単に「D(デジタル)」に強いだけでなく、「X(トランスフォーメーション)」に強い人材の育成も目指しています。
「スマートファクトリー実現プロジェクト」や「企画開発室」では毎年役員会にて進捗及び次年度課題について報告し、次年度の設備申請として盛り込み、「DX」環境の整備を行っています。
「スマートファクトリー実現プロジェクト」では2017年度から⼯場内のWifi環境を整備、どこからでもセキュリティを確保した上で社内ネットワークにアクセスできる環境を整えました。また2020年度に全⾃動配線加⼯機を導⼊、当社独⾃に開発したAI画像検査判定により加⼯不良の配線が組⽴⼯程に流れることを抑⽌し、配線作業の効率化を図りました。2022年度は営業・設計部⾨におけるペーパーレス及び効率化のためワークフローシステムの新規導⼊と既存システムとの連携や、⼯場内製品位置管理システム構築のためのQRコードを使った作業効率向上など各種DX化を図りました。2023年度は来たる物流の2024年問題に取り組むべく、運送業者と連携した出荷情報システムの構築や、紙で伝達していた物品購入依頼や板金現場への曲げ指示等をシステム化しペーパーレスを加速しました。2024年度は設計部門の業務におけるペーパーレス・情報共有化を大幅に進めるべく、液晶タブレット他・支援ツールの導入を進めており、営業部門の見積業務の改善や生産能力のさらなる向上を図る予定です。
「企画開発室」ではAI・IoT等の開発を⾏うにあたり⾦沢⼯業⼤学との共同研究を開始、2021年度には産学協同教育として「KKITコーオプ教育プログラム」にも取り組み、⼤学との連携を強化、最新の情報処理技術を活⽤出来る⼈材の確保に努めています。2022年度には開発テーマ「スマートグラスを活用した新しい働き方」として、複数の場所の映像や情報を同時に認識しながら実際の現場での作業を支援するスマートグラスアプリを産学共同で開発。2023年度には、製造現場や施工現場で使用される設備機器の運用を円滑に行うために、運用状況をリアルタイムに把握・日々の作業結果を記録し、タブレットやスマートフォンで確認が可能な「SearCheck」を開発しました。さらに、プラットフォームを活用してお客様のオフィスや工場の「現場」に合わせたさまざまな「みえる」を提供します。
またDX推進を担う人材の育成のため、他社とのDXに対する取り組みを紹介しあう交流会を実施し、意見交換を行っています。更に、通信教育のコース拡充も行い全社員がDX関連の知識を習得できる機会・環境構築にも力をいれています。
4.成果目標
「第10次中期経営計画(2018 2020年度)」で定めた10年後(2027年度)及び25年後(2042年度)の成果目標は以下の通りです。
1.10年後(2027年度)
売上高 ・・・ 製品65億円・サービス55億円、合計120億円
営業利益 ・・・ 8億円(営業利益率7%)
2.25年後(2042年度)
売上高 ・・・ 製品60億円・サービス240億円、合計300億円
営業利益 ・・・ 30億円(営業利益率10%)
上記においてDX戦略達成における指標としては以下4点を掲げています。
(1)顧客へのDXによる新しい価値創造による売上高及び新規顧客数の増加
(2)DXによる従業員一人当たりの労働生産性向上
(3)DX活用による従業員満足度の向上
(4)専門技術取得社数の増加